サロン実例3「コースしかないサロン」

長い付き合いのあるサロンのスタッフが独立し、そろそろオープンの賑わいも落ち着いてきたということでお邪魔してきました。


場所は繁華街からほど近い高級住宅街。品のいいブティックやカフェが入居するビルの2階にその店はありました。オーナースタイリスト1名、アシスタント1名のこじんまりとしたサロンです。


斬新だったのはそのメニュー。普通のサロンなら「カット」「カラー(フル、根元、グレー)、マニキュア、ホイル、ブリーチ」…などのようなメニューが一般的なのでしょうが、その店のメニューは「カットのみ」「カラーorパーマのコース」「縮毛矯正のコース」以上です。つまり、カラーをしたければカラーを選べばOK。カット、トリートメントは自動的についてきます。

つまり、「このスタイルを作るにはカットにプラスしてカラー、トリートメントが必要です」ではなく、「このスタイルを作るのに必要なものはコースに全て含まれています」というスタンス。明朗会計です。


「全てをインクルードしてしまえば、単価アップの為に途中でトリートメントを勧めたりしなくていいから、施術に集中することができるんです。それにこのスタイルだとしっかりカウンセリングに時間をかけないといけないので、お客様の要望を的確に把握できるからクレームや失客も少なくなると思います。」とのこと。

ちなみにカラーコースの場合は価格は2万円弱。エリアの相場に比べて1.4倍程度高めです。高いと感じられるかもしれませんが、他店でも結局のところカットカラーに高いトリートメントコースを選べば同じぐらいの価格になってしまうので、特にトリートメントやヘアケアにこだわっている顧客からすれば割高感はそれほどない、ということだそうです。


このシステムだと1日に最大で5名までしか受け付けられません。でも1日に3名を目標とすれば技術売上だけで120万。物販を入れると150万程になります。月の来客数が75名なので、平均3か月サイクルで来店する計算だと単純に最低220名分のカルテがあれば大丈夫、ということになります。


とは言え、新規の状態で優良顧客を集めるのは難しいのでは?と思いましたが、最初こそ広告を打ったものの、元々この界隈にはプロスポーツ関係のコミュニティーがあり、口コミで店の評判が徐々に広がっていっているようです。実際、店を訪れた時には日本代表になったこともある某選手がセット面に座っていました。



こんなスタイルの店もある、ということで参考まで。

九州の中小美容室のコンサルタント、フィールズ

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